1/21 山下洋輔 New Year Jazz Concert @ opera city [イベント]
ここのところ毎年行っている「東京オペラシティ ニューイヤー・ジャズ・コンサート」。今年から山下洋輔さんのプロデュースということになり、今回は洋輔さんの作品を、茂木大輔氏の指揮で東京フィルが演奏するという趣向。
そのオープニングはなんと「第七」だった。プログラムによると、茂木氏は当初「エロイカ」をやりたかったのだが、「第七」の方が誰もが知っているという理由で変更になったという。これは不思議な話だ。普通「エロイカ」の方が有名な曲ではないかと思うのだが…。
原因は「のだめ」らしい。ぼくは「はやっているマンガ」らしい、ということを辛うじて知っている程度。もちろん七番でも良いが、あらためて、日本はマンガの国だと認識した。何しろ文化財団主催のコンサートに影響を与えているわけですから。その後、洋輔さんのオリジナル「管弦楽のためのChasin’ the Phase」(編曲:狭間美帆)、茂木氏のオリジナル曲と続く。茂木氏の曲では、途中ドリフ系の演出が。
印象的だったのは、終盤の「トルコ音楽」と解説された部分が、ジョン・ゾーンの「
マサダ
」にそっくりだったこと。「マサダ」はセファルディックスケールとリズムを用いたユダヤ音楽で、ジョン・ゾーンが自分のルーツを深く見据えたプロジェクトとのふれこみだったが、それ自体イスタンブール流れだったのか?
調べ出すと深そうなテーマである。
ここで休憩。
第2部の頭は、茂木氏のオーボエと植松氏の打楽器のデュオ。ラストが筒井康隆作品をモチーフにしたオリジナル曲「ピアノと管弦楽のための交響詩ダンシング・ヴァニティ」。色々なモチーフが次から次へ出て来る。ヴォーカルが前面に出る時間が長く、個人的には「詩」があると良かったのでは…と感じた。が、楽しいコンサートでした。
終演後洋輔さんにご挨拶し、出演の皆さんのスピーチを聴いて帰る。
洋輔さんは近々NYに行かれるとのことでした。
帰宅後、深夜にオバマ氏の大統領就任演説を見る。スタジアムで行われた民主党の指名受諾演説の時もそうだったが、オバマはポイントで結構セーブした演説をする。もっと情緒に訴える演説をして熱狂をあおるような事もできたと思うが(それではファシストに見える)、ここがこの人の冷静なところだ。
演説後、「詩」の朗読、ジョセフ・ローリー牧師による祈祷(味のあるキャラでした)。こういうのは日本ではないな〜と思った。まあ、そもそも政治絡みのイベントに人が沢山集まることを恐れているわけで、日本でこんなことがあれば、全国から警察官が動員され厳戒態勢となる。昨年の洞爺湖サミットの頃、「なんでこんなに警察官がいるのか?」「サミットは北海道だろ?」と来日したアメリカ人が訝っていた。
<今日のレコード>
- アーティスト:
- 出版社/メーカー: ディウレコード
- 発売日: 1994/12/17
- メディア: CD
- ※「マサダ」はシリーズで他にも数タイトルがリリースされています。
興味のある人は、ぜひ聴いてみてください。
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