【Super Butter Dog-1】終電まぎわのバンヂージャンプ [音楽]
(この記事は、1/15「ハナレグミ“LOVE GUITAR” @SHIBUYA-AX」の続きです)
今回は「終電まぎわのバンヂージャンプ」(→ i-tunesでプレビュー)について。
アルバム
FREEWAY
の中では、個人的にはこの曲あたりがバタードッグらしい曲と思っている。
特にこの曲には、バタードッグのアンサンブル上の特徴がでている。
極論ではあるが、ドラムとギターでリズムをキープし、キーボードもそのリズムキープに加わる。その上でヴォーカルとベースが歌うのである。このベースが歌うというところ、リズム・キープに参加する意志があまり感じられないところがこのバンドならではである。これはライブでやる時に、ベーシストが歌のウラで即興をやる自由を構成上持っているということで…、普通あんまりないな〜、このパターンは。でもカッコイイ。だから許されていたのだ。
それはさておき、ビデオの話。
予算の限られたビデオ・クリップの出来不出来は天気に左右される。スタジオで全て作ってしまうものは良いのだが、ロケが絡むとそうはいかない、かといって天気待ちをする余裕はない。このビデオの場合、ロケの日は「雨」。いま見ると、まるで狙ったかのように雨である。
古い鉄道インフラが残っている銀座近辺で撮影したのだが、かつて鉄道は夢だったのであろう、その後の使用価値を追求したコンクリ造り(狙ったコンクリ造りならそれはそれで良いのだが…)とは違う手間のかかり方が高架一つにもあり、且つ時間の創りだした「味」がそこに加わっている。コンクリートが風化したものは「いかにも危険」に見えるのだが、表面がレンガや石の場合は「味」になる。「雨」に映える。
スタジオ部分はその後『 窓の外は風おどる 』『 333号室 』『外出中』のアートワークを手がけた福津宣人の作品を借りて背景にした。アクリルのライトボックスを大量に使ったもので、運搬・設置など大変だったことを記憶している。
ドラマでは意味が出過ぎるためあまり使わないのだが、この手のビデオでは印象を強くしたい人物には「カメラ目線」を用いることがある。この場合、池田くんと永積くんである。
池田くんにはスペシャルズのギャングスターズのビデオを見せ、ジェリー・ダマーズの真似をしてもらった(先日ロンドンに行った時新作の映画のスクリーニングに来てくれるはずだった…が現れず。人が多い場所は苦手とのことで、現在はスペシャルズ再結成の話を拒み続けながら”アーケストラ”をやっているらしい)。この後のビデオでも目線のコントロールを必要に応じて使っており、某かの意味や関係がそこから浮かび上がるようにしているものが多い。
サックスソロのところで、何故走っているのか?
理由はないが、アレックスのように走ったのである。
転ぶシーンもないのに、何故バナナなのか?
理由はないが、バナナなのだ。
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「終電まぎわのバンヂージャンプ」
★ミュージック・ビデオ(→ i-tunes)
★ミュージック(→ i-tunes)
<関連作品>
- アーティスト:
- 出版社/メーカー: EMI MUSIC JAPAN(TO)(M)
- 発売日: 2008/09/03
- メディア: CD
Super Butter Dog の2枚組ベスト盤。
★「終電まぎわのバンヂージャンプ」も収録されています。
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